「お待たせしました。雨宮さん、雨宮みゆきさんどうぞ」
診察室の扉が開き、60代半ば位の高齢な看護師さんが私の名前を呼んだ
結婚を機に某女性向けファッション誌の読者モデルを辞め、これまでの都会暮らしからから一転、郊外へ転居して1年が経った…
新居として選んだ賃貸マンションの家賃は相場より少し高かったけど、夫の通勤や利便性を考えると妥協したくなかったし、実際に生活してみるとそれなりに満足できるものだった
夫の生まれ育った馴染みのない土地での新たな生活には少なからず不安があったけど、読者モデル時代の私の事を知っている人は意外に多くて、近所にも直ぐに顔見知りが出来た
マンションの隣人も親切な人が多くて、土地勘のない私に沢山のアドバイスをくれる
そんな中、運勢が上向いている事を知らせるかのように先月から生理がピタリと止まった
夫の浩二君は28歳、私も23歳になったばかり…母親になるには少し早い気もしたし、しばらくは恋人気分を味わいたい気持ちもあったけど子供好きな夫は大喜びしてくれた
同じマンションで仲良くなった若いママ達から評判の良い産婦人科や小児科、幼稚園などのアドバイスを貰う事も考えたけど、まだ妊娠が確定したわけじゃないし、5ケ月を過ぎるまでは安心できないから公表したくない気持ちもあった
結局私は、妊娠しているかどうかを確かめるだけだから…と、自宅マンションから徒歩で5分程の距離にある古い産婦人科に足を運んだ
産婦人科がメインだけど、どうやら婦人科、小児科、内科の診察もしているようで、診察室からは高齢の男性が出てきた
設備が古いからだろう、待合室で10分も待っているとガラガラになった
どうやら私が午前中の最後の患者みたいだ
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